【一度は食べたい 中野の逸品】第二回「かしわぎ」の『塩ラーメン』
中野の一度は食べたい逸品を紹介していくコーナー。 第二回は、東中野駅東口から徒歩5分の場所にある「かしわぎ」 の 『塩ラーメン』。
シンプルながらも素材の味がしっかりと感じられる美しい至極の一杯です。
●手間暇かけて作るスープには素材の旨みがたっぷり!
知る人ぞ知る名店が多い、東中野エリア。「かしわぎ」もその一つで、土日は行列ができるほど、人気の高いラーメン店です。
今回ご紹介するのは、「塩ラーメン」。透き通った黄金のスープに、メンマとネギ、チャーシューがのった、シンプルな一杯です。こだわりは、スープの作り方。豚のゲンコツと頭を圧力鍋で炊いた後、鶏ひき肉と一緒に煮込んで濁りを吸収させる「掃湯(サオタン)」という手法を使い、澄んだスープに仕上げています。さらに、かつお節や煮干し、昆布をそれぞれ別の鍋で出汁を取り、独自のブレンドで配合。素材に適した時間や温度で出した出汁と合わせると、奥深く澱みのない美しいスープが完成します。丁寧に作られたスープは、口に入れた瞬間、素材の香りがふんわりと鼻に抜け、味もしっかりめ。素材の旨みを存分に味わえるのです。
また、炭火で焼いたチャーシューにも注目。岩手のブランド豚「岩中豚」を使用し、じっくり時間をかけて火を通しています。柔らかくしっ とりとした食感と、炭の香りの香ばしさは、ラーメンの旨みがより奥深く感じられます。
暑くなる季節には、「つけそば」もおすすめ。太めでモチモチした麺を、甘味と酸味、辛味のバランスが絶妙なつけ汁にくぐらせて食べる、さっぱりメニューです。冷たくツルッとしたのど越しは、夏のランチにぴったりです!
↑夏季限定の「つけそば」。あえて中野大勝軒と同じ名称を使い、地元のつながりも大切にしています。
●ラーメン好きから作る側へ 丁寧な作り方と待たせない工夫を
店主の佐々木洋平さんが、以前勤めていたラーメン屋の先輩と「かしわぎ」をオープンさせたのは、7年前。5年前から「かしわぎ」の店主として切り盛りをしています。「ラーメン好きが高じて、作る側になってからもう10年以上。ラーメン作りは楽しいし、奥が深くて面白いですね」。
佐々木さんのこだわりは、「作り方を工夫して、美味しいものを作ること」と「早く提供すること」。「高価な食材に頼らずに身近な素材を使い、作り方に凝ることで、美味しいラーメンを作りたい」と言います。また、ラーメンには細麺を使用しているので、作る時間が短め。並ぶお客様には室内で先に食券を買っていただき注文を受け、席に着いたらすぐに提供する、といった店内のオペレーションも徹底しています。実は、「かしわぎ」は食べログの「ラーメンTOKYO百名店」に開店当初から毎年選ばれている実力派。このこだわりと気遣いが、お客様の満足度を高くしているのかもしれません。
↑店主の佐々木洋平さん。普段は気さくですが、ラーメンと向き合う顔は真剣そのもの。
↑「かしわぎ」は東中野周辺の旧地名。「地元の方に愛される店に」と願いを込めました。
↑目の前で調理が見られるカウンター席。ライブ感を堪能しながら味わうラーメンは格別!
↑カウンターの後ろにテーブル席も。スペースが広いので、ベビーカーなども置きやすい。
かしわぎ